
「LEBEN HOTEL KAGOSHIMA AIRPORT」計画において、
既存建物の解体に伴い発生する鉄スクラップを同ホテルの
新築建材の原料として再利用する循環スキーム「資源のクローズドループの取り組み」
本取り組みは、SMFLみらいパートナーズおよびタカラレーベンが共同で推進している「LEBEN HOTEL KAGOSHIMA AIRPORT」計画において、
建替えに伴い解体工事で発生した鉄スクラップを、エムエム建材が流通管理および供給調整を担い、スクラップ業者での加工選別を経て東京製鐵へ納入するものです。
東京製鐵はその鉄スクラップを主原料の一部として溶解後、建設用鋼材に加工し、エムエム建材が販売窓口として関係各社との調整を行い、
その建設用鋼材をイチケンが「LEBEN HOTEL KAGOSHIMA AIRPORT」の新築建材として使用することで、
現場発生材を資源と捉え、一つの再開発案件で循環させることを目的としています。
「LEBEN HOTEL KAGOSHIMA AIRPORT」外観完成予想CG
「LEBEN HOTEL KAGOSHIMA AIRPORT」レセプション完成予想CG
脱炭素の推進やサーキュラーエコノミーへの移行を背景に、建設業界においても資源循環への対応が求められています。
特に鉄鋼製品は建設分野における主要資材であり、その調達・利用・回収の在り方が、今後の環境対応や事業継続に大きな影響を与えるテーマとなっています。
一方で、国内不動産の解体案件から発生した鉄スクラップの一部が、適切な管理やトレーサビリティを伴わないまま国外へ流出していることが課題となっています。
こうした課題に対し、本取り組みでは、解体により発生した鉄スクラップを国内で再資源化し、新築建材として同一プロジェクト内で活用するクローズドループを構築しました。
関係各社が連携することで、発生から再利用までの流れを可視化し、国内で完結する資源循環スキームを実装しています。
また、本取り組みで採用する鉄スクラップを主原料とする電炉法は、一般的な高炉法による鋼材製造と比較して、
1トンあたり約2.0トンのCO₂排出に対し約0.5トン程度とされ、約75%の排出削減効果が期待されます。
資源循環の実現と同時に、定量的な脱炭素効果を創出する取り組みです。
今後の建設業界においては、利用する資材が単に「リサイクルされているかどうか」ではなく、
トレーサビリティを確保し、そのトレーサビリティを可視性のある仕組みをもって実現できているかどうかが不動産開発プロジェクトの評価・判断基準の一つになると想定されます。
本取り組みは、その具体的な実装事例として、鉄鋼資源の国内循環モデルを提示するものです。
今後も関係各社と連携を深めながら、実プロジェクトを通じて検証と改善を重ね、建設業界における資源循環の高度化と標準化を目指してまいります。