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住宅は、地震、暴風、積雪などさまざまな力の影響を受けます。これらの力の影響が大きくなると次第に損傷を受けたり、時には壊れたりして財産としての価値を失ったり、居住者の生命が脅かされてしまうことがあります。 タカラレーベン では柱や梁、主要な壁、基礎などの構造躯体の強さ、またこれらを併せて、構造躯体の強さを十分に発揮するための前提となる基礎や地盤に関する情報も重要視し、マンション事業に取り組んでいます。
※1.数百年に一度程度発生する地震とは、震度6強〜震度7程度と想定。※2.倒壊・崩壊等しない程度とは、人命が損なわれるような壊れ方をしない程度。※3.数十年に一度程度発生する地震とは、震度5強と想定。※4.構造躯体が損傷を生じない程度とは、大規模な工事を伴う修復が必要となる著しい損傷が生じない程度。
柱と梁の接点が変形しにくく、接合する部分がしっかり固定された「剛」接合になっている構造です。住戸内に壁のない自由な空間を作ることができます。
鉄筋コンクリート構造とは、鉄筋とコンクリートを用いた建築の工法です。英語のReinforced-Concrete(補強されたコンクリート)の頭文字からRC構造またはRC造といわれています。コンクリートの圧縮に強い性質と鉄筋の引張りに強い性質を組み合わせた構造です。
劣化しにくい構造躯体を実現するには鉄筋コンクリートの中性化対策が施されているかによります。中性化を防ぐひとつの策は鉄筋を覆っているコンクリートの厚さ(かぶり)を適切な厚さで確保することが効果的であるとされています。そこで、本物件では、コンクリートのかぶり厚を土に接しない部分は約40mm〜約50mm、土に接する部分は約50mm〜約70mm確保し、耐久性を保っています。
中性化とは…コンクリートは空気中の炭酸ガスと結びついて、アルカリ性から中性に変化します。この現象を中性化といい、表面から長い年月をかけて徐々に広がっていきます。中性化が進むと、鉄筋を酸化させ、建物の耐久性を損なう恐れが高まります。
本設計では、設計基準強度Fc=約27〜33N/㎟としました。これは1㎡当たり約2,700〜約3,300トンもの重量を支えられることを示しています。
※杭・付属建物・レベルコンクリート・土間コンクリート・外構擁壁等を除く。※コンクリートの構造設計の際に基準とするコンクリートの圧縮強度、コンクリート打設後、材齢28日経過(材齢28日)を標準としています。
工場から建築現場に届いたコンクリートは、受入検査で入念にチェックされます。チェック項目はコンクリートの配合強度、空気量、スランプ値、塩化物含有量、温度など、指定数量ごとの検査をクリアしたコンクリートがポンプ車等により送られ、型枠に流し込まれます。
※レベルコンクリート等を除く
地盤調査とは、構造物などを建てる際に必要な地盤の性質の把握などを目的として、地盤を調査することです。
コンクリートを打ち込む前に、設計図に基づいて正しく鉄筋が配置されているかを建設施工の工程の一環として工事監理者によって検査しています。また、審査機関(特定工程)の検査を受けます。これらの配筋検査は強度や耐久性にかかわる重要な検査です。
セメントに、水、砂利、砂を加えて混ぜ合わせることにより、化学反応(水和反応)を起こし、固体化させたもので圧縮に対する強度が非常に大きく、主に荷重を支える構造部材として多用されています。
強度のあるコンクリートを採用
鉄筋コンクリートに用いる鉄筋に、日本工業規格(JIS)に合格した鉄筋を使用しています。大きな力のかかる柱や大梁の主筋には、D22〜D32の物を使用しています。
※間柱除く
柱のフープ筋の継ぎ目は1本ずつ工場で溶接加工された閉鎖型になっているフープ筋を使用しています。柱の主筋を拘束する能力が高く大地震における粘り強さに優れています。(一部除く)
壁の中でも耐力壁と呼ばれるものは、地震時などに建物にかかる水平力のほとんどを負担する重要な部材となります。そのため、耐力を十分確保できるように、鉄筋を二列に配置するダブル配筋を採用しています。
スランプとは凝固前の生コンクリートの流動性(やわらかさ)を示す値です。スランプ値はJISで規定されており、本物件では、コンクリートスランプ試験を行い、スランプの値が適切であるかチェックをしています。
※レベルコンクリート等を除く
硬化したコンクリートが、外力に対してどのような強さを持つかを見る目安が強度です。本物件では、JIS認定工場にてコンクリート技士による管理のもと配合されたコンクリートの一部を、現場の受入検査で採取し、圧縮強度試験を行っています。材齢28日が経過した後、固まったコンクリートに実際に圧力を加え、設定した以上の強度があることを確認しています。
※レベルコンクリート等を除く
集合住宅の住戸と住戸の間を区切っている壁を戸境壁といいます。耐火性能、遮音性能の基準が法令により定められています。各住戸の戸境壁のコンクリート厚を約180〜200mm確保しています。
※一部除く
戸境壁は、グラスウール・ロックウールを充填した乾式耐火遮音間仕切壁を採用しています。
※一部住戸
妻側の外壁のコンクリート厚(RC)は、約180mm以上、他外壁は約150mmを確保しました。
●外装塗材(吹付タイル等)
コンクリートの仕上げに、樹脂系等の塗装素材を塗布する方法です。
●タイル
粘土を主原料とし焼成した素材です。水分を吸収しにくいので、耐候性、耐久性、耐火性に富んでいます。汚れがつきにくく、メンテナンスが容易なのが魅力となります。
同一建物で直線距離が長い場合や、建物の向きが異なる棟は地震時に別々の揺れが発生します。その際に建物同士が衝突しないだけの間隔を設けて作られています。その棟間のすき間を塞ぐ金物のことです。
外壁の室内側は外壁コンクリートに対し、断熱材を使用し、空気層を設け、プラスターボードにビニールクロスで仕上げています。
構造スリットとは、鉄筋コンクリート造の建築物全体の構造バランスを保つ目的、また、大きな地震が発生した際に建物の柱や梁のせん断破壊を防止する目的で、柱と壁、梁と壁などを切り離すために入れるものです。
※構造スリットの位置は住戸により異なります。
鉄筋コンクリート床スラブに空洞(ボイド)を計画的に設けた空洞(ボイド)工法を採用しています。小梁が不要となり、天井をすっきりとすることができます。
「二重天井」は、直仕上げの天井に比べメンテナンス性が非常に良くなります。床スラブのコンクリート厚は約200mm以上を確保しています。(一部を除く)床材は「ΔLL(Ⅰ)-4」(メーカー表示)の遮音性能を備えた床材を採用しました。
※遮音性能(⊿等級)は、JIS規格で定められた測定方法で測定した値であり、実際の住戸内での遮音性能を示すものではありません。※スラブの工法・厚み・面積により実際の性能は異なる場合があり、性能を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。
コンクリート構成例グラフ
※付属建物・外構部・杭・レベルコンクリート・土間コンクリートを除く
水セメント比はコンクリートを作る時の主要な材料である水とセメントの割合です。水の量が少ないほど強度が高くなり耐久性はアップします。本物件では、水セメント比を基礎を含む上部躯体構造体は50%以下(水量をW、セメント量をCとすると「W/C」の百分率で示されます)としました。
アウトフレームとは、柱型や梁型などのフレームを室外に出す設計のことです。従来、室内側に柱型や梁型が出っ張るため、家具の配置に制約が出たり、無駄な空間が生じたりしました。アウトフレーム設計では室内側がすっきり、デッドスペースなどが発生しないので空間を有効に使えます。(一部を除く)