構造
暮らしを支える、
安心・安全を追求した基本構造。
住宅は、地震、暴風、積雪などさまざまな力の影響を受けます。これらの力の影響が大きくなると次第に損傷を受けたり、時には壊れたりして財産としての価値を失ったり、居住者の生命が脅かされてしまうことがあります。タカラレーベンでは柱や梁、主要な壁、基礎などの構造躯体の強さ、またこれらを併せて、構造躯体の強さを十分に発揮するための前提となる基礎や地盤に関する情報も重要視し、マンション事業に取り組んでいます。
地盤調査とは、構造物などを建てる際に必要な地盤の性質の把握などを目的として、地盤を調査することです。この調査により、地盤強度などが判明し、設計を行い構造物が施工できるようになります。
鉄筋コンクリート構造とは、鉄筋とコンクリートを用いた建築の工法です。英語のReinforced-Concrete(補強されたコンクリート)の頭文字からRC構造またはRC造といわれています。コンクリートの圧縮に強い性質と鉄筋の引張りに強い性質を組み合わせた構造です。
柱と梁の接点が変形しにくく、接合する部分がしっかり固定された「剛」接合になっている構造です。住戸内に壁のない自由な空間を作ることができます。
鉄筋コンクリートに用いる鉄筋に、日本工業規格(JIS)に合格した鉄筋を使用しています。大きな力のかかる柱や大梁の主筋には、D22以上の物を使用しています。
※D22とは鉄筋の太さを表します。
セメントに、水、砂利、砂を加えて混ぜ合わせることにより、化学反応(水和反応)を起こし、固体化させたもので圧縮に対する強度が非常に大きく、主に建築物の荷重を支える構造部材として多用されています。
劣化しにくい構造躯体を実現するには鉄筋コンクリートの中性化対策が施され強度の高いコンクリートが使用されているかにあります。中性化を防ぐひとつの策は鉄筋を覆っているコンクリートの厚さ(かぶり)を適切な厚さで確保することが効果的であるとされています。そこで、「レーベン高岡駅前 THE TOWER」では、コンクリートのかぶり厚を土に接しない部分は30mm~50mm、土に接する部分は50mm~70mm確保し、耐久性を保っています。
中性化とは…
コンクリートは空気中の炭酸ガスと結びついて、アルカリ性から中性に変化します。この現象を中性化といい、表面から長い年月をかけて徐々に広がっていきます。中性化が進むと、鉄筋を酸化させ、建物の耐久性を損なう恐れが高まります。
本設計では、設計基準強度Fc=30N/㎟~45N/㎟としました。これは1㎡当たり約3,000t~約4,500tもの重量を支えられることを示しています。
※付属施設・均しコンクリート・土間コンクリート・外構擁壁等を除く
※「建築工事標準仕様書・同解説JASS5鉄筋コンクリート工事2015(日本建築学会編)」の考え方を引用※コンクリートの構造設計の際に基準とするコンクリートの圧縮強度、材齢は28日を標準としています。
水セメント比はコンクリートを作る時の主要な材料である水とセメントの割合です。水の量が少ないほど強度が高くなり耐久性はアップします。「レーベン高岡駅前 THE TOWER」では、水セメント比を基礎を含む上部躯体部分は50%以下(水量をW、セメント量をCとすると「W/C」の百分率で示されます。)としました。(一部除く)
■ コンクリート構成例グラフ
※付属建物・外構部・均しコンクリート・土間コンクリートを除く
耐久性に優れた構造の採用により、「劣化対策等級」の最高ランク「等級3」の基準をクリアしています。
※劣化対策等級とは構造躯体等に使用する材料の交換等の大規模な改修工事を必要とするまでの期間を伸長するための必要な対策の程度。※適正な長期修繕計画に基づく維持管理が前提であり、メンテナンス不要ということを保証するものではありません。
壁の中でも耐震壁と呼ばれる戸境壁(住戸と住戸を隔てる壁)等は、地震時などに建物にかかる水平力のほとんどを負担する重要な部材となります。そのため、耐力を十分確保できるように、鉄筋を一列に配置するシングル配筋にかわ
り、ダブル配筋を採用しています。
※19階の一部を除く
柱のフープ筋の継ぎ目は1本ずつ工場で溶接加工された閉鎖型になっているフープ筋を使用しています。柱の主筋を拘束する能力が高く大地震における粘り強さに優れています。(一部除く)
工場から建築現場に届いたコンクリートは、受入検査で入念にチェックされます。チェック項目はコンクリートの配合強度、空気量、塩分含有量、温度など、受入検査時にクリアしたコンクリートがポンプ車により送られ、型枠に流し込まれます。
※均しコンクリート等を除く
硬化したコンクリートが、外力に対してどのような強さを持つかを見る目安が強度です。「レーベン高岡駅前 THE TOWER」では、JIS認定工場にてコンクリート技士による管理のもと配合されたコンクリートの一部を、現場でサンプルとして採取し、圧縮強度試験を行っています。一定の期間が経過した後、固まったコンクリートに実際に圧力を加え、設定した以上の強度があることを確認しています。
※均しコンクリート等を除く
鉄筋コンクリート造の設計で、地震力等の外力によって構造計算した結果、鉄筋を配置することを「配筋」といい、柱・梁・壁・スラブ・基礎それぞれの配筋と、寸法・数量・種別などを示した図面を「構造図」といいます。コンクリートを打ち込む前に、この構造図に基づいて正しく配筋されているかを建設施工の工程の一環として工事監理者によって確認しています。又、審査機関(特定工程)の検査を受けます。この配筋検査は強度や耐久性にかかわる重要な検査です。
タカラレーベンでは工事段階でも厳しいチェックを行っています。定期的に担当者にて現場で工程内検査を行っています。
集合住宅の住戸と住戸の間を区切っている壁を戸境壁といいます。耐火性能、遮音性能の基準が法令により定められていて、特に防火、遮音性能が強く要求されます。各住戸の戸境壁のコンクリート厚を約200mm~約220mm確保しています。隣戸の生活音の伝わりを軽減し、プライバシーや遮音性に配慮しています。
最上階戸境壁は、グラスウールを充填した乾式耐火遮音間仕切壁を採用しています。隣戸の生活音の伝わりを軽減し、プライバシーや遮音性に配慮しています。
外壁の室内側は外壁コンクリート(RC)に対し、断熱材を施し、室内環境を保つため下地材と空気層を設け、プラスターボードにビニールクロスを施しています。
パイプスペース廻りは厚さ約12.5mmのプラスターボードを床と天井のコンクリートスラブ間で貼っています。
※エアコンドレン用PSは除く
音の伝導が気になるパイプスペースの排水管は防音型二層管を採用し、音の伝わりを軽減しました。
「二重床&二重天井」は、直仕上げの床・天井に比べメンテナンス性が非常に良くなります。居室床には、振動を吸収するクッションゴムを支持脚に装備し、⊿LL(Ⅱ)-3等級相当(メーカー表示)の遮音性能を備えた二重床構造を採用しました。
※遮音性能(⊿等級)は、JIS規格で定められた測定方法で測定した値であり、実際の住戸内での遮音性能を示すものではありません。
※スラブの工法・厚み・面積により実際の性能は異なる場合があり、性能を保証するものではない事をあらかじめご了承ください。
Q&A
二重床&二重天井のメリットは?
「二重床&二重天井」は、直仕上げの床・天井に比べメンテナンス性が非常に良く、リフォームも容易。断熱性も高まります。
●吹付けタイル
コンクリートの仕上げに、樹脂系等の素材を吹き付ける方法です。
●タイル
粘土を主原料とし焼成した素材です。水分を吸収しにくいので、耐候性、耐久性、耐火性に富んでいます。汚れがつきにくく、メンテナンスが容易なのが魅力となります。
「レーベン高岡駅前 THE TOWER」では、両方を適材適所に併用しています。妻側の外壁のコンクリート厚(RC)は、約200mm以上、他外壁は約150mm以上を確保しました。
最上階の屋上部分は、太陽熱や雨水の影響を最も受ける場所です。そこで屋上スラブの上部には断熱材を敷き詰めた外断熱を採用(一部内断熱)しアスファルト防水を施しています。外気と日射、雨水の影響からしっかりと建物を保護し、断熱効果を高め雨漏り等も防止しています。
キッチン、浴室、トイレなどで流した排水音を抑制するため、排水竪管には防音型耐火二層管を使用しています。
外気に接する最上階の屋根部分にさまざまな工夫がなされています。一つ目はコンクリート躯体で勾配をとり、室内への雨漏りの原因となる水たまりができないように考慮し、アスファルトによる防水処理を行っています。二つ目は外断熱(一部内断熱)処理。これはコンクリートの外で断熱し、外気の寒暖を遮断することで冷暖房効果を高め、結露やひび割れの発生を軽減する効果があります。
壁付の柱は地震時に力が集中し、損傷しやすくなります。適切に構造スリットを設けることで力の集中を回避し、建物の倒壊・崩壊を抑えることが可能です。「レーベン高岡駅前 THE TOWER」では、腰壁や袖壁などに構造スリットを設けて建物を守っています。(一部除く)
貼り終わったタイルは接着力試験器を用いて引張り試験を実施しています。
コンクリートは、経年による乾燥の際に、ひび割れを生じる場合がありますので外壁の要所に誘発目地を設け、その他の場所でひび割れを生じにくくしています。
※一部除く
※外壁タイル色は異なります。詳しくは、係員にお尋ねください。
各住戸の開口部のサッシには、2枚のガラスの間に乾燥空気層を設けた複層ガラスを採用しています。1枚ガラスに比べ、断熱性が高まります。(一部除く)
トイレやキッチン、浴室などから出る汚水・雑排水は、パイプスペース内を縦に通っている共用排水管を通り排水されます。この共用排水管の点検が行なえるように、住戸内には点検口を設けています。
樹脂管先分岐工法は、信頼性に優れ、継ぎ目の加工技術やトラブルによる漏水の防止に有効です。
水道水を受水槽に一旦貯留し圧力給水ポンプで各住戸に送水する方式となります。
■水質管理が容易に行える受水槽
受水槽の水をポンプで圧力を加えて給水する加圧給水方式を採用しています。受水タンクが屋上ではなく建物敷地内に設置してあるので、清掃や水質管理が容易に行え、供給水量も安定するというメリットがあります。
玄関には、枠とドアのクリアランスを通常より広く取った対震ドアを採用しました。これにより、地震で枠が変形しても、ドア本体への変形を防ぎ地震時でもドアを開閉できるよう配慮しています。
●対震枠
上下の枠は傾斜形状になっており、ドアと枠のクリアランスが大きいため、固く閉ざされることはありません。
●対震ストライク
地震時、ラッチおよびデッドボルトはあらゆる方向に動き、側圧がかかった状態で止まります。対震ストライクは、外圧がかかるとステンレスカバーがつぶれて、ラッチおよびデッドボルトへの側圧をやわらげますので、通常の力で解錠できます。
国土交通大臣から指定された第三者機関による「住宅性能評価書」を取得し、お客さまに提供する住まいの安心を高めています。この評価書では、「地震や火災などに対する強さ」「劣化のしにくさ」「断熱等性能」「メンテナンスのしやすさ」などについて、設計完了時に設計住宅性能評価書を取得。また、建築工事完成時に建築住宅性能評価書の取得予定をしており、住まいの品質評価が客観的に表されています。
新築のような快適な状態を維持させ、建物の寿命を長く保持するための備えが「長期修繕計画」です。具体的には、屋上防水や鉄部塗装、外壁の改修、給排水設備のメンテナンスなどが中心となりますが、この他にもたくさんの項目が修繕の対象となります。従ってそれぞれの項目について修繕時期を細かく設定し、修繕を行っていくことが大切です。また、修繕に必要な資金も計画に合わせて計算し、随時見直しを行いながら、修繕積立金として積み立てていくことになります。グループ会社である株式会社レーベンコミュニティ(管理会社)では、永年にわたるマンション管理で培った建物の保守・修繕のノウハウを活かした長期修繕計画を提案しています。
株式会社レーベンコミュニティ
安心で快適な暮らしを叶えるために行き届いたマンション管理が必要です。 皆様の良質なコミュニティ形成に協力することは、私たちマンション管理会社に課せられた重要な仕事と考えています。 株式会社レーベンコミュニティでは、安全・安心・資産維持に向けた適切な建物点検の実績はもちろん、日常からの管理活動をしっかりとサポートし、皆様に充実したサービスを提供します。