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耐震を考えた構造安定に関する基礎知識

住宅は、地震、暴風、積雪などさまざまな力の影響を受けます。これらの力の影響が大きくなると次第に損傷を受けたり、時には壊れたりして財産としての価値を失ったり、居住者の生命が脅かされてしまうことがあります。タカラレーベンでは柱や梁、主要な壁、基礎などの構造躯体の強さ、またこれらを併せて、構造躯体の強さを十分に発揮するための前提となる基礎や地盤に関する情報も重要視し、マンション事業に取り組んでいます。

鉄筋

鉄筋コンクリートに用いる鉄筋に、日本工業規格(JIS)に合格した鉄筋を使用しています。大きな力のかかる柱や梁の主筋には、D25以上の物を使用。また、壁や床、フープ、スターラップには、強度を保つために、D10以上の物を使用しています。(小梁を除く)※D25,10とは鉄筋の太さを表します。

ダブル配筋(耐震壁)

壁の中でも耐震壁と呼ばれる戸境壁(住戸と住戸を隔てる壁)等は、地震時などに建物にかかる水平力のほとんどを負担する重要な部材となります。そのため、耐力に余裕を持たせ、より粘り強くなるように、鉄筋を一列に配置するシングル配筋にかわり、粘り強さを発揮するダブル配筋を採用しています。

コンクリート

セメントに、水、砂利、砂を加えて混ぜ合わせることにより、化学反応(水和反応)を起こし、固体化させたもので圧縮に対する強度が非常に大きく、主に建築物の荷重を支える構造材として多用されています。

戸境壁

集合住宅の住戸と住戸の間を区切っている壁を戸境壁といいます。耐火性能、遮音性能の基準が法令により定められていて、特に防火、遮音性能が強く要求されます。各住戸の戸境壁のコンクリート厚を約180mm~220mm確保。隣戸の生活音の伝わりを軽減し、プライバシーや遮音性に配慮しています。(一部除く)

地盤調査

地盤調査とは、構造物などを建てる際に必要な地盤の性質の把握などを目的として、地盤を調査することです。この調査により、地盤強度などが判明し、設計を行い構造物が施工できるようになります。

コンクリートチェック

工場から建築現場に届いたコンクリートは、受入検査で入念にチェックされます。チェック項目はコンクリートの硬さ、空気量、塩分含有量、温度など、150㎥ごとの検査をクリアしたコンクリートがポンプ車により送られ、型枠に流し込まれます。((捨てコンクリート等を除く)

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鉄筋コンクリート構造(RC構造)

鉄筋コンクリート構造とは、鉄筋とコンクリートを用いた建築の工法です。英語のReinforced-Concrete(補強されたコンクリート)の頭文字からRC構造またはRC造といわれています。鉄筋の座屈や撓み(たわみ)等により曲がりが生じてしまう性質とコンクリートの曲げや引張強度に弱い性質を相互補完する理想的な組み合わせです。(一部除く)

床・二重天井

床スラブのコンクリート厚は約200㎜以上を確保(一部除く)。床材は「∆LL(Ⅰ)-4」(メーカー表示)の床衝撃音低減性能を備え、天井も二重構造にするなど下階への生活音の伝わりを軽減しています。

外壁(構造体・仕上)

● 吹付けタイル/コンクリートの仕上げに、樹脂系等の素材を吹き付ける方法です。
● タイル/粘土を主原料とし焼成した素材です。水分を吸収しにくいので、耐候性、耐久性、耐火性に富んでいます。汚れがつきにくく、メンテナンスが容易なのが魅力となります。「レーベンつくばCORIS」では、両方を適材適所に併用しています。妻側の外壁のコンクリート厚(RC)は、約150mm以上、他外壁は約150mm以上を確保しました。

コンクリート強度(設計基準強度)

本設計では、一般的なコンクリートよりも強度を強め、設計基準強度Fc=30〜48N/㎟(杭は30,36N/㎟)としました。これは1㎡当たり約3,000トン~約4,800トンもの重量を支えられることを示しています。

コンクリートかぶり厚

劣化しにくい構造躯体を実現するには鉄筋コンクリートの中性化対策が施され強度の高いコンクリートが使用されているかにあります。中性化を防ぐひとつの策は鉄筋を包むコンクリートの厚さの確保。すなわち鉄筋の表面を覆っているコンクリートの厚み(かぶり)を適切な厚さで確保することが効果的であるとされています。そこで、「レーベンつくばCORIS」では、コンクリートのかぶり厚を土に接しない部分は約30mm〜約50mm、土に接する部分は約50mm〜約70mm確保し、耐久性を保っています。※設計かぶり厚さを示す

溶接閉鎖形フープ筋

柱の帯筋の継ぎ目は1本ずつ工場で溶接加工された閉鎖形になっているフープ筋を使用。コンクリートを拘束する能力が高く大地震における粘り強さに優れています。(一部除く)

圧縮強度試験

硬化したコンクリートが、外力に対してどのような強さを持つかを見る目安が強度です。「レーベンつくばCORIS」では、JIS認定工業にてコンクリート技士による管理のもと配合されたコンクリートの一部を、現場でサンプルとして採取し、圧縮強度試験を行っています。一定の期間が経過した後、固まったコンクリートに実際に圧力を加え、設定した以上の強度があることを確認しています。(捨てコンクリート等を除く)

共用給水管には高密度ポリエチレン管

飲料用の給水共用管には高密度ポリエチレン管を採用。高密度ポリエチレン管は耐震性、耐食性に優れており、錆の発生がありませんので衛生的な環境を保てます。

コンクリートスランプ試験

スランプとは凝固前の生コンクリートの流動性(やわらかさ)を示す値です。スランプの値が大きくなるほど流動性の高い生コンクリートだといえます。「レーベンつくばCORIS」では、コンクリートスランプ試験を行い、流動性が適切であるかチェックをしています。

コンクリート水セメント比(コンクリートの強度を表す指標のひとつ)

水セメント比はコンクリートを作る時の主要な材料である水とセメントの割合です。水量をW、セメント量をCとすると「W/C」の百分率で示されます。水の量が少ないほど強度が高くなり耐久性はアップします。「レーベンつくばCORIS」では、水セメント比を基礎を含む上部躯体部分は50%以下としました。((付属建物・外構部・杭・捨てコンクリート・土間コンクリートを除く)

配筋検査

鉄筋コンクリート造の設計で、地震力等の外力によって構造計算した結果、鉄筋等が決定配置することを「配筋」といい、柱・梁・壁・スラブ・基礎それぞれの鉄筋の配置と、寸法・数量・種別などを示した図面を「構造図」といいます。コンクリートを打ち込む前に、この構造図に基づいて正しく鉄筋が配置されているかを建設施工の工程の一環として工事監理者によって確認しています。又、審査機関(特定工程)の検査を受けます。この配筋検査は強度や耐久性にかかわる重要な検査です。

アウトフレーム

柱や梁などのフレームを室外に出す設計のことです。従来、室内側に柱型や梁型が出っ張るため、家具の配置に制約が出たり、無駄な空間が生じたりしました。アウトフレーム設計では室内側がすっきり、デッドスペースなどが発生しないので空間を有効に使えます。(一部除く)

外壁(室内側)

外壁の室内側は外壁コンクリート(RC・ALC)に対し、断熱材を施し、室内環境を保つため下地材と空気層を設け、プラスターボードにビニールクロスを施しています。(一部除く)